聖殿建築vol.5☆~最も大変だったこと~byエステル

私は教会側と施工業者側の調整役(設計)を担当しました。
教会の意見を受けて、それを実現できるように考え、確認したうえで、図面におとして業者に伝える役割です。
これが一番大変でした。

まず、教会側の意見を一つに集約することが大変です。

一人一人は神様を思って意見をいいます。しかし、何かを取り入れれば何かをあきらめることになります。何を優先するのが御心なのか。。。

また、コアメンバーは、男女混合で、立場も違い、仕事をしていて忙しい人ばかりなので、時間をあわせてミーティングすることが大変です。会って話せないと、ラインでのやりとりになりますが、本意が伝わらないし、分からない。
毎日、ラインを見るのも、発言することもストレス。返事があっても、なくてもストレス。。。

教会側の要望は難易度が高いです。要望に対して、それが実現可能なのか、お金がどれくらいかかるのか、法律は大丈夫なのか、実際施工できるのか、確認しないといけません。法律、職場、インターネット、他教会の専門家、父、父の取引先、メーカー。。。今は、技術的には、お金と時間さえあれば、何でもできる時代ですが、私たちにはお金も時間もない。

施工業者だからといって、いきなり無理難題をいうと冷たくあしらわれます。こちらで下調べをして、ある程度一般的なことを理解した上で、質問し提案してこそ、答えを得ることができます。

また、施工業者が、何でも知っているわけではありません。世の中には最先端の技術がもっとたくさんあります。1~2人の意見は一意見にすぎません。

さらに、私たちの施工業者は普通の業者なのにかかわらず、私たちの依頼は普通の依頼ではありません。防音対策、ガラスアート、電気配線。。。

教会側の要望は日がたつぼど増えます。初めは気づかなかったけど後で気づくことが多いです。変更の繰り返しでどの図面が正しかったのかわからなくなってくる。変更は業者側には負担。下請けに依頼をしなおさないといけない。工程管理がうまくいかなくなる。見積もりもしなおさないといけない。よりよいものを求める教会側は変更しないという選択肢はない。。。

次に、施工業者側の父とのやりとりも大変でした。

父は携帯はメールしか見れず、写真は会社のメールでしか見れないので、疎通が難しい状況でした。

お昼休みや仕事後には父から数件相談のメールがきています。教会側はできるだけ早く工事をすすめたい。教会側が始業前に回答すれば、父は始業から動きだすことができる。
仕事後、さっそく、父が何を言おうとしていたのか、図面や写真や現場をみて、専門用語や一般常識を調べて理解する。必要なら父に電話をして確認する。その上で、皆が理解できるよう、写真を入手し、図面を拡大し、調べて、説明を加えて、教会側に問いかける。皆の回答を受けて、朝メール返信。これが工事が始まってからほぼ毎日。

自分は建築士といっても経験が少なく、分からないことばかり。
調整役の自分がいかに祈り探し求め努力しもがくか、いかに御心を中心に、教会側にも歩みより、施工業者側にも歩みよれるかどうか、それが勝負だと思いました。

夜な夜な図面を書くことは苦ではありませんでしたが、各種調整については日々ストレスを受け、涙することも。

このような状況で、なぜここまでできたのか。

聖殿建築を何としても成功させたいという、思いに勝るものはなかったからです。

今までの全てのもがきと苦労、決心は聖殿建築のためのもの。

聖殿建築に役にたてなかったら、今までの涙は何だったのか。

私がストップすることで、御心がなされないということは絶対にしたくない。

みんなは主の中で色んな夢がある。私は、主とともに聖殿建築をすることが一番の夢で、それ以上のものはない。

技術や知識や経験はないけれど、思いだけは、一番という自信がありました。

調整役は、大変でしたが、それはわかっていたことでした。

むしろ、夢をなす過程であり、主と皆との経緯であり、勉強もさせてもらってることなので、本当にありがたい思いでした。

その思いで、今もなお全てを乗り越えられています。ハレルヤ!