あずきちゃんには90歳のマーリンというお友達がいる。
マーリンは携帯を持ってない。
だから、あずきちゃんがマーリンの家に電話をかけて、会う予定を決める。
あずきちゃん基本、相手が日本人だとしても電話が苦手。
それなのに、相手はドイツ人の90歳のおばあちゃん。
ただでさえ、ドイツ語が不自由なあずきちゃん。
老人は訛りもあるから、さらにドイツ語を聴き取るのが難しい。
そして、マーリンは電話だと余計早口になるという特徴がある。
マーリンとの電話は毎回、心臓バクバク。
この日は、マーリンと会う約束の日。
30分前から待ち合わせ場所であずきちゃんは待った。
∧_∧
( ・∀・) ドキドキ
oノ ∧ つ ⊂)
(( ・∀・) ワクワク
oノ ∧ つ ⊂)
(( ・∀・) ニヤニヤ
∪( ∪ ∪
と__)__)
なぜかというと、、、
・携帯で連絡が取れないから、もしもの時に備えて。
・人の行き来が激しいから見逃さないために。
・(あずきちゃんは人を待たせることが嫌いっていうのもあるけど、相手は90歳。)マーリンに負担をかけさせないため。
⇩
時間に余裕を持ってスタンバイ。
∧_∧
( ・∀・) ドキドキ
( ∪ ∪
と__)__)
1時間たっても一向にマーリンは現れない。
∧_∧
( ・∀・) ハラハラ
( ∪ ∪
と__)__)
“マーリンになにかあったのかな…”
“私が時間を聞き間違えたのかな…”
“電話で約束したの2週間前だから、忘れてるんじゃないか…”
カタカタ
|| ̄ Λ_Λ
||_(Д`; )
\⊂´ )
( ┳’
この日はマーリンと、マーリンの友達 クラッシュに会いに行く約束をしていた。
クラッシュは98歳で、老人ホームに住んでいる。
このままマーリンを待つべきか、それとも一人でクラッシュの元に行くべきか。
てゆーか…
あずきちゃんクラッシュの名前知らないんだった。
(ブログ用にクラッシュって付けただけで、実際の名前は難しくて覚えていない。)
∧∧
ヽ(・ω・)/ ズコー
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
 ̄
老人ホームの名前も知らないし、住所もわからないし、駅名も分からない。
∧∧
ヽ(・ω・)/ ズコー
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
 ̄
一度だけマーリンと一緒にクラッシュの元へ訪れたことはあるんだけど、会話に夢中だったから道なんて覚えてない。
∧∧
ヽ(・ω・)/ ズコー
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
 ̄
∧∧
ヽ(・ω・)/ ズコー
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
 ̄
あ、
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\ __ /
_ (m) _ピコーン
|ミ|
/ .`´ \
∧_∧
(・∀・∩
(つ 丿
⊂_ ノ
(_)
クラッシュの写真がある!
以前訪れたときに、記念としてマーリンとクラッシュの写真を撮っていた。
n /⌒ヽ
(ヨ(^ω^ ) nice
Y つ
写真があれば、名前が分からなくてもなんとかなる!
感覚で電車に乗って向かってみよう!
迷子になったら、“ふさわしい時じゃなかった”と諦めればいい。
ということで、電車に乗り、感覚に頼って降車してしばらく歩いた。
見事、目的地到着。
☆ * . ☆
☆ . ∧_∧ ∩ * ☆
キタ━━━( ・∀・)/ . ━━━!!
. ⊂ ノ* ☆
☆ * (つ ノ .☆
(ノ
(案外、あずきちゃんの脳は若かった。)
職員さんにクラッシュの写真を見せて、部屋まで案内してもらった。
あずきちゃん「Hi」
クラッシュ「あら、よく一人で来たわね。」
あずきちゃん「マーリンと待ち合わせしてたんだけど…」
クラッシュ「寝坊したから遅くなるって電話があったわ。」
家にいたならあずきちゃんにも電話してくれてもよかったのに!笑
まあ、無事でなにより!
そして30分遅れてマーリン到着。
マーリン「あら、あずき一人で来れたのね。」
案外あっさりダッタ…
中学生の頃から携帯電話を持っていたあずきちゃんは、これまで何一つ不便なく待ち合わせのやり取りをしてきた。
まさか、こんなスマホ時代真っ只中に、海外の都会のど真ん中で携帯なしで待ち合わせをするなんて、思ってもみなかった。
時代の発達の恩恵で、すごく便利な時代で生きてて、当たり前のように生活してるけど、当たり前じゃないということに気づけた。
当たり前になってるけど、当たり前じゃない。
当たり前じゃないと気づけると、それは感謝に変わる。