私、湖になった。
聖歌隊で「一片丹心主よ」という曲を練習していたとき、、
ある子が、満ち溢れて、ため息をつくように言った言葉です。
先生がこの曲を作曲なさる時、
夢である女性を見たそうです。
その品性が湖のようだった、とおっしゃいました。
それですぐ書かれた曲が「一片丹心主よ」です。
歌は、波打つような歌があり、
湖のように静かな曲があるが、
この曲は湖のような曲だとおっしゃいました。
一片丹心とは、「変わらない心」のこと。
相手に向かう「ひとすじの心」です。
先生はこのことを話される時に、
韓国の歴史上の人物、チョン・モンジュ(鄭夢周)をよく喩えに挙げられます。
「韓国の歴史的な忠臣を一人挙げなさい、と言ったらチョン・モンジュだ。忠臣だ。」
とおっしゃいました。
チョン・モンジュは高麗王朝に仕える忠臣でした。
後に朝鮮王朝を開くイ・ソンゲと、その息子イ・バンウォンが、
高麗王朝を滅ぼして、新しく王朝を建てようとしたとき、
彼らは、高麗の忠臣達に、表面だけ忠誠を尽くすふりをしながら、
裏では自分達と一緒に新しい王朝の準備をしようと手を回し、
チョン・モンジュにも、もっとあなたによくしてあげよう。いい待遇をしてあげようと誘いかけました。
それに対して、彼が詠ったのが「丹心歌」です。
丹心歌(단심가)
此身死了死了 (차신사료사료) 이 몸이 죽고 또 죽어
(この身が死んで、また死んで)
一百番更死了 (일백번갱사료) 일백번 고쳐 죽어
(百回 重ねて死んで)
白骨爲塵土 (백골위진토) 백골(白骨)이 진토 되어
(白骨が塵のような土になり)
魂魄有也無 (혼백유야무) 넋이라도 있건 없건
(魂があろうが なかろうが)
向主一片丹心 (향주일편단심) 임 향한 일편단심이야
(王に向けた、私の心)
寧有改理也歟 (영유개리여지) 가실 줄 있으랴 ?
(変わることがあるだろうか)
このあと、チョン・モンジュは首を切られて殺害されますが、
その首からは赤でなく、白い、綺麗な血が流れた、
という逸話があるほどです。
先生も山から下りてくる時、主に向かう一片丹心、神様に向かう心、永遠に、というふうに言いました。「これでもう終わりです。神様にイエス様に向かう一片丹心のこの心で私はすべてを生きます。これ以上、他の人には絶対についていきません。」
歴史を広げていく過程で、どんな患難困難があったとしても、様々な教団や教派の人から「うちの教会に来なさい」と言われても、どれだけお腹を空かせても、70日断食しても、決してその道を離れませんでした。
多くの人が、「イエス様についていくと大変でしょう?すごく辛いことがたくさんあるんじゃないですか?苦労しない所に行けばいいじゃないですか?」と言いました。しかし、その心は変わりませんでした。
『皆さん、成功しようと思ったら、誰かが見ていようが見まいが、忠誠を尽くして働きなさい。そうしたら成功するだろう。忠誠というのが何か分かりますか?忠誠。心から溢れてすることです。心から。誰かにやらされてするのではなくて、「ああ、これは私の仕事だ。私がしなきゃ。」と思って本人がしてみなければ忠誠というのが分かりません。「これが忠誠なのか。ああ、私がやらなきゃ。私の責任だ。」そう思って一生懸命することです。
昔だったら、王様の隣に忠臣がいたでしょう?体を投げながら、身を投げ打ちながら忠誠を尽くした人。仕え、大事にし、支え、信じ、恋人のように大事にして、慕って、そういう人を忠臣と言うんです。忠臣がいたら国が立つ、忠臣がいなければ国が滅びるんです。先生は天の忠臣です。』 (2005年7月22日朝のお祈り会の御言葉より)
先生はこの「一片丹心主よ」という曲を、
「湖のような曲だ」とおっしゃいました。
すべての経緯を呑み込んで、
静かに穏やかな表情を見せる湖。
深い深い湖の底で、
どんなことが起こっても、
湖は、ただ静かに、穏やかに、
全てを受け入れて、そこに佇んでいる。
その深い深い表情には、
神様の御心のために
全てを受け入れてこられた先生の労苦と、
一片丹心の変わらない愛、
全てを受け入れてくださった、
聖三位の果てしなく深い愛が浮かび、
その昇華された美しさに、
人々は足を留めずにはいられないのです。
11月26日主日礼拝・聖歌隊賛美
「一片丹心主よ」
一片丹心 主よ
1.主に会った日 わかった
真理と愛の花 咲き 実を結んだ
真理で結ばれた愛 一片丹心わが主よ
この身と心 変わりはしない
この身は 離れはしない
* 幸せ摂理よ
嵐でも花咲き 実 結んだ
私は新歴史 引き上げの新婦だ
長い歳月 主だけ見つめて
主のその声 どこで 聞くか
一片丹心 この心は 変わりはしない
離れはしない
2.主の御言葉 わかった
真理と愛の花 咲き 実を結んだ
長い歳月 主の身となって走った
雨風にも 花を咲かせ 実 結んだ
花 咲かせ 実を結んだ
*
3.夜 過ぎれば 昼が来るよう
世の時過ぎ去り 天の時が来た
待ちに待ってた 新歴史の主よ
全世界の為に 命の道 来た
険しい海 渡って来た
*
離れはしない