
入院中にころんでしまい、足をいためてしまった方がいました。
年をとってから、ころんで足を骨折したりしてしまうことは
その後の生活をおくるうえで致命的になることが多いです。
痛みや治療のために1日中ベッドの上にいることになると、
いろんなあたまの機能がおとろえてきてしまったり、
筋肉もどんどんおちてきてしまって、
ベッドから離れることがむずかしくなったりします。
いたそうに横になっている患者さんをみながら、
ついその両手をぎゅっとにぎっていました。
これいじょう、いろんな機能が落ちてしまわないように、
痛みがすこしでもやわらぐように、お祈りしながら。
そうしたら、患者さんが「あったかい・・・」と言いました。
目をつむって、すこしだけ穏やかな表情になった気がしました。
耳がすごくすごく遠くて、短い言葉しかつたわらないけれど、
あまりにも高齢で、記憶をする力が落ちてきているけれど、
でもわたしのこの手のあたたかさで、真心の看護で、お祈りで、
神さまがこの人に与えたい愛を、伝えてあげたいと思いました。